顎関節症


顎関節症とは?
顎関節は耳の穴の前側約1センチの位置にあり、側頭骨の下顎窩というくぼみと、下顎骨の下顎頭と呼ばれる突起部で構成されます。これらの骨を動かすための筋肉や靭帯は、関節の周りや頭の横、顎のえら、顎の下に広がっています。口を開ける際には、顎関節は回転運動と滑走運動を複合させた複雑な動きをします。関節円板が顎頭のスムーズな動きを助ける役割を果たしています。
顎関節は人間の関節の中で唯一、左右にまたがって存在し、左右の関節が協調して動作します。このため、噛み合わせの不調などで左右の動きの連携が乱れると、顎に負担がかかり、顎関節症の原因となることがあります。
顎関節症の根本原因は?
顎関節症の原因としては、噛み合わせの悪さのほかに、歯ぎしりや食いしばり、頬杖などの悪い癖、歌を歌うことや楽器を演奏する際の顎へのストレスが関与していることが多いです。また、顎の骨格上の問題が影響している場合もあり、歯並びの悪さから下顎が常に後ろに押されている状態になることで、関節円板がずれてしまうことがあります。
特に女性は、関節を支える靭帯が伸びやすいため、わずかな外力やストレスでも関節円板がずれやすい傾向があります。根本的に軽減していくためには、上記で述べたような悪い習慣をまず見直していくことが必要です。骨格的な問題も軽減が期待できますが、まずは日常生活の習慣から改善していきましょう。
こんなお悩みはありませんか?
1,口を置けたり噛んだときに顎が痛くなる
2,口を開けるときにコキン、パキン、ゴリ、などの音がする
3,口を開けたくても最大限開くことができない
4,顎からくる頭痛や、肩こり
5,食欲が出なくなった
最もお多いのは1,2,3,です。先ほども述べたように関節円板がずれてしまうことで、異常を生じます。最初は音以外の自覚症状がなくても、症状が進んでくると、口が開かなくなったり、痛みが強くなったりします。
4,5,は精神的にストレスが強くなって現れてきます。
顎関節症に対する当院の考え
当院では、顎関節症でお悩みの方が多くご来院されています。もちろん、マウスピースでの対応が一般的とされていますが、手技による施術でも改善された方が多くいらっしゃいます。顎関節の位置を調整したり、症状に関連する筋肉や靭帯などの軟部組織を緩めたり、顔の骨の調整を行うことで、顎関節にかかる物理的なストレスを軽減することができます。
また、顎関節症は予防も可能と考えられます。体力や筋力の低下を防ぐために、日頃からよく噛んで食べる習慣をつけることも大切です。食事は人間にとって大切な行為のため、その際にストレスを感じないように、日々のケアや予防を心がけていきましょう。
顎関節症はなぜ起こるのか?
生活における原因としては以下のものが挙げられます。
・歯ぎしり、歯の噛み合わせが悪い
・精神的なストレス(筋肉を緊張させるため)
・極端に歯を食いしばる(運動する時や冷えている時)
・癖で頬杖をする、猫背など全身的な姿勢の不良
・顎を酷使する(大きく口を開いてものを食べる際や固いもの食べる際など)
・極端な噛み癖(左右のどちらか一方で噛む、片方の歯が悪いため反対側の方でのみ噛む)
これらに構造上の原因が重なると顎関節症になるリスクは高くなります。頬杖や姿勢不良、噛み癖などは普段から気をつければ対策ができますが、逆に言うと誰もが起きてもおかしくはないので注意が必要です。
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
顎関節の不調を放置しておくと、顎の症状だけでなく、体の不調も現れる可能性があります。まず、顎の症状として、噛み合わせが悪くなったり、顔の骨格が歪むことが考えられます。口を開けるときに違和感を感じたり、開けにくさがひどくなり、食事や歯磨きの際など、日常生活に支障をきたすことがあります。
さらに、顔の歪みだけでなく、体全体の歪みにまで波及することもあります。顔と体を繋いでいる頸椎に歪みが生じると、そこから背骨や骨盤へと影響が広がっていくことがあります。一度歪みが起こると、さまざまな不調が現れる可能性があります。元の状態に近づけるためには、最適な施術を行い、正しい位置に調整することが大切です。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
当院では、顎関節症にお悩みの方へ最適な施術を提供しております。骨格の位置を調整し、本来の正しい状態に近づける「ドライヘッド矯正」というメニューです。
人間の顔面を構成する骨の数は22個あります。これらの骨がパズルのように組み合わさり、頭蓋骨を形成しています。日常生活の中で顔や頭の骨が大きくズレることはありませんが、日々の積み重ねにより、多少のズレが生じることがあります。特に顎周りは可動する関節があるため、ズレが起きやすく、パズルのピースが合いにくくなる場合があります。
ドライヘッド矯正は、パズルのピースの隙間を調整し、歪みの軽減を目指す施術です。また、自律神経の調整を行うことで、リラックス効果の向上や、眼精疲労の軽減が期待できる施術でもあります。
その施術を受けるとどう楽になるの?
ドライヘッド矯正と聞くと「痛い」や「骨を動かす」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、当院の施術では極端に骨を動かすことはございません。そのため、痛みを伴わない優しい矯正となっております。
施術内容としては、首や頭の筋肉を手のひらを使ってマッサージし、軽い力で顎関節を調整したり、頭蓋骨のズレを和らげていく手技療法を行います。
実際に施術を受けられた患者様からは、
「顎が開けにくかったけど、終わったあとは開けやすくなった。」
「顎のカクッと音が鳴る違和感が軽減された。」
「顎関節の痛みだけでなく、頭痛やめまいも和らぎ、落ち着きました。」
「不眠に悩まされていたけど、ドライヘッド矯正を受けてからぐっすり眠れるようになった。」
など、症状の軽減が期待できるというお声を多数いただいております。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
施術を続けることで、顎関節症のお悩みが軽減され、趣味や運動を楽しむ習慣がついたり、日常生活がより豊かになる方も多数いらっしゃいます。お悩みが軽減されたからといって、それで終わりではなく、その後の経過までしっかりと対応させていただきますので、安心して施術を続けていただけます。
ドライヘッド矯正は頭や顔周りへの施術になります。肩や腰とは異なり、普段からあまり動かすことのない部位のため、1週間に1度の施術が理想的です。
ただし、施術を受けても早い方では1日で症状が戻ってしまう場合もございます。そのため、症状が強い場合は、最初のうちは顎の筋肉を緩める施術を行うこともできますので、なるべく1日おき、または毎日でもご来院いただけると経過を観察しやすく、おすすめです。